最近の豪雨や猛暑を見ていると、「スポーツって、この先も今まで通り開催できるのかな?」と考えることが増えました。
この記事はForbes JAPANの「気候変動が世界のスポーツ産業を不安定化させている」という記事を参考に、ポイントを噛み砕きながら、自分の意見も合わせて整理したものです。
気候変動によって試合が中止・延期になると何が困るのかを、わかりやすく解説します。ポイントは、試合が止まること自体よりも、止まったあとに“連鎖的に崩れる”ことです。
まず、実際に“興行が止まった”例がある
気候変動というと少し大きい話に聞こえますが、スポーツの現場では「本当に試合が止まる」が起きています。
- ラグビーワールドカップ2019(日本):台風19号の影響で、ニュージーランドvsイタリア、イングランドvsフランスが安全上の理由で中止
- F1(イモラ/2023年):豪雨・洪水の影響で、エミリア・ロマーニャGPが開催中止
- MLB(2023年):山火事の煙で空気が悪化し、試合が延期
こういう出来事が「たまにある」では済まなくなってくると、スポーツ興行の前提がじわじわ揺らいできます。
厄介なのは「中止」より“その後のリカバリー”
気候変動で困るのは「試合が中止になる」こと自体というより、中止になった後にリカバリーが難しくて、いろんなものが連鎖的に崩れる点だと思っています。
スポーツ興行は、日程・会場・スタッフ・配信/放送・移動・安全対策など、いろんな要素が“予定通り”に噛み合って成立します。だから1試合が飛ぶだけで、影響が思った以上に広がります。
中止の場合基本的には、振替で回す場合が多いです。
「中止→振替」が基本線だとしても、余白が削られていくと、最後は“振替できない前提の処理”が現実に出てくる。ここが、気候変動の話と直結してくるところだと思っています。
何がどれくらい困る?「損失の連鎖」を3つに分けて整理する
中止・延期のダメージは、ざっくり ①お金 ②運営 ③競技 の3つが同時に揺れます。
1) お金(売上)が一気に落ちる
- チケットは払い戻しになる
- 配信・放送ができない(枠が飛ぶ/素材が作れない)
- グッズが売れない
- 飲食が売れない
観戦体験が“その日限り”になりやすい分、機会損失がストレートに出ます。
2) 運営が崩れる(ここが本当に重い)
中止になったら「じゃあ来週に…」で済まないのが興行です。
会場の空き、スタッフ、警備、交通導線、放送枠、スポンサー施策、チームの移動…を、もう一回組み直すことになります。
3) 選手・チーム(競技)にも普通に影響が出る
- 試合に合わせて作ってきたコンディションがズレる
- 過密日程になってケガのリスクが上がる
- 休めた/休めないの偏りが出る
ファンとして見ていても「なんか納得しづらい流れ」になりやすいポイントです。
プロ以外は「スポーツする機会」が削られるのが痛い
プロ興行だけじゃなく、部活やクラブ、地域のスポーツも気候の影響を受けます。
暑すぎる、雨が多すぎる、空気が悪い、グラウンドが使えない。こういう日が増えると、
- 練習や大会が成立しにくくなる
- スポーツをする機会が減る
- 好きな人ほど楽しみが減り、ストレスが増える
という形で、じわじわ効いてきます。
これはビジネスだけじゃなく、スポーツの文化そのものの問題にもつながると思っています。
じゃあ、どう備える?スポーツを支えるためにできる4つのこと
気候変動そのものをスポーツだけで止めるのは難しいです。
ただ、影響を受ける前提で“止まりにくい仕組み”に変えることはできます。
1) スケジュールは「詰める」より、余白を作る
- 試合数を減らす(難しければ)予備日を最初から入れる
- 中止になっても差し込みやすい“代替枠”を用意する
中止のダメージをゼロにはできなくても、「リスケ不能」を減らせます。
2) 施設を強くする(開催できる確率を上げる)
- 屋根・日陰・空調・排水・避難動線などを整える
- “暑さ・豪雨が当たり前”を前提にした設計に寄せる
「やる/やらない」より「開催できる確率」を上げる考え方です。
3) 試合以外の売上を育てる(試合依存を下げる)
- 会員・コミュニティ・コンテンツ・施設の多目的利用など
- 当日中止のときの代替体験(限定配信、オンライン企画、振替特典など)
試合が飛んでも一気にゼロにならないようにしておくのが大事です。
4) (プロ以外)季節に合わせて楽しみ方を増やす
- シーズン制に寄せる(暑すぎる時期は屋内中心、など)
- 1競技に固定せず、複数スポーツを楽しめる導線を作る
スポーツを生活から消さないための“保険”になります。
まとめ|「予定通りにいかない前提」で、スポーツを設計し直す
気候変動の影響は、日程・安全・収益・運営をまとめて揺らす話です。
だからこそ、「中止・延期が起きる前提」で回る仕組み(余白・施設・収益分散・機会確保)へ少しずつ寄せていく必要があると感じています。

