NBAは2024-25シーズンにおいて、選手のSNS再生数、ジャージ販売数、チームグッズ売上などの主要データを発表しました。
本記事では、これらの実績をもとに、スポーツビジネスの観点からNBAがどのようにブランド力を高め、世界中でマネタイズに成功しているのかを解説します。
SNSで選手個人のブランディング強化
NBAのマーケティング戦略において、選手個人のプレーは単なる競技の一部ではなく、「映像コンテンツ」としての価値を持ちます。再生数の多かったプレーTOP5は以下の通りです。
1.ジャ・モラント:アクロバティックレイアップ(2億8600万回)
2.ステフィン・カリー:ビハインド・ザ・バックからのレイアップ(1億3600万回)
3.ジョシュ・ギディー:ハーフコートブザービーター(7000万回)
4.レブロン・ジェームズ:左手ダンク(6100万回)
5.ニコラ・ヨキッチ:フルコートショット(3700万回)
1つのプレーが億単位で再生されることも。映像コンテンツは、広告以上の価値を生む可能性を持っています。
SNS総再生数で見るパーソナルブランドの競争力
SNS再生数のTOP選手ランキングは次の通りです。
- レブロン・ジェームズ(32.3億回)
- ステフィン・カリー(25.6億回)
- ルカ・ドンチッチ(18.2億回)
- ビクター・ウェンバンヤマ(14.7億回)
- ニコラ・ヨキッチ(12億回)
ベテラン(レブロン、カリー)だけでなく、次世代(ウェンバンヤマ、ドンチッチ)のNBAの顔も注目されていることがわかります。若手の個の影響力を高めることで、ベテランが引退した場合でも、リーグへの注目度を保つことができます。
ジャージ&チームグッズ:収益とエンゲージメントの“可視化”
最も売れたジャージは以下の選手たちです。
- ルカ・ドンチッチ(レイカーズ)
- ステフィン・カリー
- レブロン・ジェームズ
- ジェイソン・テイタム
- ジェイレン・ブランソン
また、チームグッズの売上TOPは以下の通り。
- ロサンゼルス・レイカーズ
- ボストン・セルティックス
- ゴールデンステート・ウォリアーズ
これらのランキングは、リーグや各チームのマーケティング施策やメディア露出の成果を可視化する指標としても使えます。たとえばドンチッチの移籍により、レイカーズの販売ランキングが1位に急上昇しました。注目度の高いスター選手の移籍というトピックスを活かすためにも、マーケティング施策やSNS戦略は欠かせません。
まとめ:NBAに学ぶブランド運営と次世代戦略
NBAは、単なるスポーツリーグではなく、エンタメ・デジタル・ファッションなど多方面にわたる「グローバルブランド」として機能しています。
- SNSにおける映像再生数は、選手価値を評価する新たな指標になっている
- レジェンドと若手の同時プロモーションにより、幅広い年齢層にファンを拡大
- ジャージやグッズは、チームや選手とファンの結びつきを数値で把握できる「消費による共感」の形
NBAの戦略は「ファンをどう巻き込み、体験を商品化するか」という課題へのヒントになります。
参考