Bプレミア(B.LEAGUE PREMIER)は、2026年9月22日(火)に開幕するBリーグの新しいトップカテゴリーです。
これまでのBリーグは、試合に勝てば上のリーグへ、負ければ下のリーグへ——という「昇降格」の仕組みで運営されていました。Bプレミアでは、この昇降格を廃止。代わりに「売上」「アリーナ」「入場者数」という経営の力でクラブを評価する新しい構造に生まれ変わります。
初年度は26クラブが参入し、東西2地区に分かれてレギュラーシーズン各60試合を戦います。
この記事では、参入条件の概要から、全26クラブの一覧、新しく導入される制度まで、Bプレミアの全体像をまとめて解説します。
| 参入条件 | 基準 |
|---|---|
| 売上高 | 年間12億円以上 |
| アリーナ | 5,000席以上+VIP席等 |
| 入場者数 | 平均4,000人以上 |
Bプレミアとは?Bリーグ新構造の全体像
2026年秋、Bリーグは発足以来最大の構造改革を迎えます。
これまでの「B1・B2・B3」という3部制は、「B.PREMIER(Bプレミア)」「B.LEAGUE ONE(Bワン)」「B.LEAGUE NEXT(Bネクスト)」の3つに再編されます。
最大の変更点は、競技成績による昇降格の廃止です。
従来は「B2で優勝すればB1に昇格、B1で最下位ならB2に降格」というルールがありました。これがなくなります。代わりに、リーグが定めた経営基準——売上高・入場者数・アリーナの3つの条件——をクリアしたクラブだけが、Bプレミアに参入できる仕組みになりました。
ちなみに「Bプレミア」はリーグのカテゴリー名であり、厳密には「B.PREMIERライセンス」の交付を受けたクラブが所属する、という構造です。ライセンスの取得=即座にBプレミアへの所属保証ではなく、あくまで審査を通過した結果として参入が認められます。
当初、Bプレミアの初年度は最大18クラブの想定でした。しかし、各クラブの経営努力が想定を大きく上回り、最終的に26クラブがスタートすることになりました。島田慎二チェアマンはnoteで「2年前までは、いっても14くらいかな?というのが大方の予想だった」と振り返っています。
開幕後も毎年入会審査が実施され、基準を満たしたクラブは順次Bプレミアに参入できます。
→ 「B.革新」の全体像は B.LEAGUE公式サイト で確認できます。
参入条件|売上12億円・5,000席アリーナ・入場者数4,000人
Bプレミアに参入するためには、大きく3つの条件をクリアする必要があります。
条件①:売上高(年間12億円以上)
クラブの営業収入が年間12億円以上であること。これは「トッププロとしてチームを安定運営できる体力があるか」を確認するための基準です。
審査の次数によって、基準の厳しさに差がありました。
| 審査 | 売上基準 | 入場者数基準 |
|---|---|---|
| 1次審査 | 2期連続12億円 | 2期連続4,000人 |
| 2次審査 | 1期で12億円 | 1期で4,000人 |
| 3次審査 | 1期で12億円かつ入場者数3,000人 1期で9億円かつ入場者数4,000人 | |
| 4次審査 | 1期で12億円 | 1期で4,000人 |
→ 各審査の詳細な基準は B.LEAGUE審査基準・結果ページ で公開されています。
条件②:アリーナ(5,000席以上+VIP席等)
ホームアリーナが5,000席以上であること。加えて、VIP席(スイート&ラウンジ)やトイレなどの整備も求められます。
ここで押さえておきたいのは、「5,000席」の数え方です。
公式のホームアリーナ検査要項によると、固定席・可動席・仮設席が対象になりますが、単にイスを並べただけでは認められません。立見席は全体の10%以下、車椅子席は0.5%以上といった細かいルールもあります。
VIP席の要件も具体的です。スイート席だけなら全席の2%以上、スイートとラウンジを合わせると5%以上が必要とされています。
アリーナの完成期限は、当初は開幕までとされていましたが、資材高騰などの社会情勢を踏まえて2028-29シーズンの開幕までに延長されました。新設だけでなく、改修で基準を満たすことも認められています。
→ ホームアリーナの要件は、Bリーグが公開する『ホームアリーナ検査要項(2026-27シーズン B.PREMIER用)』に基づきます。
条件③:入場者数(平均4,000人以上)
ホームゲームの平均入場者数が4,000人以上であること。この基準もまた、一定のファンベースを維持できるかどうかの指標になっています。
参入後も油断はできません。Bリーグの公式説明では、B.PREMIERは毎年継続審査があり、基準を満たさない場合は「制裁付き継続」として制裁金(上限:最大5,000万円)が科され得るとされています。さらに、基準未達が3期連続となった場合は、継続保有が認められず降格となり得ます。
Bプレミアの新制度|サラリーキャップ・ドラフト・外国籍選手
Bプレミアでは、リーグ構造の変更に合わせて、いくつかの新制度も導入されます。
サラリーキャップ
選手の報酬に上限と下限を設ける制度です。クラブ間の戦力均衡を図り、特定のクラブに選手が集中するのを防ぐ狙いがあります。最低年俸制度も導入され、選手の生活基盤を安定させる仕組みでもあります。
ドラフト会議
2026年1月29日、Bリーグ史上初のドラフト会議が開催されました。これまでは選手とクラブが個別に交渉していたところに、指名制度が加わりました。主に大学や高校からの新人選手が対象で、指名順によって戦力の分散が図られます。
外国籍選手のオンザコートフリー
Bプレミアでは、外国籍選手の同時出場人数の制限が撤廃されます(登録は3名まで)。これにより、リーグ全体の競技レベル向上が期待されています。
レギュラーシーズンとポストシーズン
各クラブは東西2地区に分かれ、レギュラーシーズンは各60試合(全体で780試合)。ポストシーズンは、これまでの中央開催(横浜アリーナなど)から、出場クラブのホーム&アウェー方式に変更されます。3戦先勝(最大5試合)」はFINALS(決勝)のみ。QF・SFは2戦先勝(最大3試合)。より地域に根ざしたプレーオフが展開されることになります。
Bプレミア参入全26クラブ一覧【2026年版】
Bプレミア初年度に参入する全26クラブを、審査次数ごとに整理しました。
1次審査クリア(5クラブ)
2期連続で売上12億円+入場者数4,000人+アリーナ要件を達成。
| クラブ | 地区 |
|---|---|
| 宇都宮ブレックス | 東 |
| 千葉ジェッツ | 東 |
| アルバルク東京 | 東 |
| 川崎ブレイブサンダース | 東 |
| 琉球ゴールデンキングス | 西 |
2次審査クリア(12クラブ)
| クラブ | 地区 | 備考 |
|---|---|---|
| レバンガ北海道 | 東 | |
| 仙台89ERS | 東 | |
| 群馬クレインサンダーズ | 東 | |
| アルティーリ千葉 | 東 | B2から参入 |
| サンロッカーズ渋谷 | 東 | |
| 横浜ビー・コルセアーズ | 東 | |
| 信州ブレイブウォリアーズ | 西 | B2から参入 |
| 三遠ネオフェニックス | 西 | |
| 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ | 西 | |
| 島根スサノオマジック | 西 | |
| 広島ドラゴンフライズ | 西 | |
| 佐賀バルーナーズ | 西 |
3次審査クリア(5クラブ)
| クラブ | 地区 | 備考 |
|---|---|---|
| 富山グラウジーズ | 東 | B2から参入 |
| シーホース三河 | 西 | |
| 滋賀レイクス | 西 | |
| 神戸ストークス | 西 | B2から参入 |
| 長崎ヴェルカ | 西 |
4次審査クリア(2クラブ)
| クラブ | 地区 |
|---|---|
| 茨城ロボッツ | 東 |
| 京都ハンナリーズ | 西 |
| 秋田ノーザンハピネッツ | 東 |
| 大阪エヴェッサ | 西 |
地区分けまとめ:
- 東地区(13クラブ): 北海道、仙台、秋田、茨城、宇都宮、群馬、アルティーリ千葉、千葉ジェッツ、アルバルク東京、SR渋谷、川崎、横浜BC、富山
- 西地区(13クラブ): 信州、三遠、シーホース三河、名古屋D、滋賀、京都、大阪、島根、広島、佐賀、長崎、神戸、琉球
注目したいのは、B2から4クラブ(アルティーリ千葉、信州、神戸、富山)がBプレミアに直接参入している点です。トップカテゴリーにいなくても、経営基準を満たせば参入できる——Bプレミアの制度設計が機能した象徴的な事例と言えます。
参入できなかったクラブの状況と今後
初年度のBプレミアに参入できなかったクラブもあります。
越谷アルファーズは、審査対象シーズンにおいてライセンス審査基準を満たしていないことから初年度参入を見送り、基準を満たす新アリーナの実現も含めて2029-30シーズンからのB.PREMIER参入を目標に掲げています。
ファイティングイーグルス名古屋は、入場者数基準を達成できなかったため初年度参入は叶わず、今後は集客力・経営力の強化とアリーナ建設を進め、できる限り早い参入を目指すとしています。
ただし、Bプレミアは「一度決まったら固定」のリーグではありません。毎年入会審査が実施され、基準を満たしたクラブは順次参入できます。 エクスパンション(拡大)型のリーグとして設計されているため、今後もクラブ数は増えていく可能性があります。
一方で、すでに参入したクラブにも「継続審査」があります。売上・入場者数の基準を3期連続で達成できなければ、ライセンスの継続が認められない(=降格)可能性があるのです。三遠ネオフェニックスは、アリーナ建設の遅延問題で罰金3,000万円の制裁を受けたケースもあり、参入後も経営努力が求められる構造です。
よくある質問(FAQ)
- QBプレミアはいつ始まる?
- A
2026年9月に開幕します(2026-27シーズン)。
- QBプレミアには何チームが参入する?
- A
初年度は全26クラブが参入。東西2地区に13クラブずつ分かれ、各クラブ60試合のレギュラーシーズンを戦います。
- QB1とBプレミアの違いは?
- A
最も大きな違いは、昇降格制の廃止です。従来のB1は試合結果で昇降格がありましたが、Bプレミアでは経営基準(売上・入場者数・アリーナ)によるカテゴリ分けになります。加えて、サラリーキャップ、ドラフト会議、外国籍選手のオンザコートフリーなど、新制度も導入されます。
- Q今後もBプレミアに参入できるクラブはある?
- A
はい。毎年入会審査が実施されるため、基準をクリアすれば新たなクラブも順次参入できます。
