NCAAバスケ界で急増する転校希望者!大学スポーツが”ビジネス”へと変わる理由

スポーツビジネス

2025年4月、アメリカの大学バスケットボール(NCAA)で大きな話題が起きています。なんと、男子の選手のうち2000人以上が「トランスファーポータル」という制度を使って、他の大学へ転校しようとしているのです。これは全体の約35%にあたり、かなり大きな数字です。

では、なぜこれほど多くの選手が大学を移ろうとしているのでしょうか?そして、この動きにはどんな意味があるのかを解説していきます。

トランスファーポータルって何?

トランスファーポータルとは、大学のスポーツ選手が「別の大学に転校したいです」と申し出るための仕組みです。この仕組みを使えば、他の大学のコーチたちがその選手を勧誘することができるようになります。

2018年から始まっていて、2021年からは「1度目の転校であれば出場を1年間待つ必要がない」というルールも追加されました。これで、選手が気軽に新しいチームに移れるようになりました。

なぜ転校する選手が増えているの?

理由はいくつかあります。

  1. ルールがゆるくなった:1回だけなら転校してすぐ試合に出られるようになったので、気軽に移れるようになりました。
  2. お金がもらえるようになった(NIL制度):選手は自分の名前や顔を使って、お金を稼げるようになりました。だから、もっとお金がもらえそうな大学に行きたくなる選手も増えています。
  3. コロナの影響:コロナの時期に特別ルールで出場資格が1年延びたことで、長く大学にいる選手が転校を選ぶこともあります。
  4. コーチの交代:チームの監督が変わると、自分に合わないチームになることがあり、転校したくなる選手が出てきます。

選手たちの本音は?

選手たちの意見はさまざまです。

  • 「自分に合ったチームを見つけられるから嬉しい!」
  • 「前よりもっと自分で進路を選べるようになった!」

という前向きな声がある一方で、

  • 「毎年チームメイトが変わって仲良くなれない…」
  • 「転校が多すぎて、落ち着かないし不安…」

という声もあります。また、お金(NIL)をもらえる大学を選ぶ選手もいて、バスケだけでなく将来のことやお金のことまで真剣に考えて動いているのが今の大学生アスリートです。

スポーツビジネスにとっての意味は?

この動きは、大学スポーツが「大学生活の一部」から「ビジネスの世界」へと変わってきていることを表しています。たとえば、

  • 選手はただの学生ではなく、自分のブランドを持った存在になってきています。
  • 大学同士の競争も、試合に勝つだけでなく、「どれだけ選手を集められるか」が重要になります。
  • チームを作るコーチたちも、育てるよりも「すぐに活躍できる選手を集める」ことが求められています。

これからどうなる?

自由が増えたことで良いこともたくさんありますが、やりすぎると問題も出てきます。たとえば、

  • 何回も転校するのはどうなの?
  • お金のルールはしっかり守られているの?

など、まだまだ整理が必要な部分もたくさんあります。これから大学やNCAA(大学スポーツのルールを決める団体)がどうやってバランスを取っていくかが大事になってきます。


まとめ

今、NCAAは大きな変化の真っ只中にいます。選手たちは、自分の未来やお金のことをしっかり考えて行動するようになってきました。

これは、「学生スポーツ」が「スポーツビジネス」へ変化していると言えます。これからどんなルールができて、どんな選手が活躍するのか、注目していきましょう!

参考

2,000 Men’s Hoopers in Portal – Front Office Sports frontofficesports.com

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