大学卒業後、プロバスケチームのスクールなど3社で7年間、プロコーチとして経験を積んできました。
充実した生活を送るなかで新たな挑戦を求める気持ちが湧き上がり、退職とコーチの引退を決意。
違う業界へ転職活動をしていたのですが、独立して再びコーチとしてバスケスクールを開校することにしました。
このブログでは、コーチ引退からバスケスクール開校に至った経緯と今後の目標をお伝えします。
夢を追いかけた20代
20代は「バスケで飯を食う」という目標を抱きました。目標達成の条件は4つあります。
- プレイヤーとしてバスケをする
- コーチとして生計を立てる
- コートを所有する
- プロバスケチームを所有する
4つの条件全てを満たすのは難しく、コーチとして働いてるけど自分のバスケをする時間がなかったり、自前のコートを所有したりできませんでした。そして、その目標を達成するために長い時間と努力を重ねてきました。
- 2014年~:スポーツ系大学卒業後、専門学校へ1年通う
- 2015年~:【1社目】バスケスクールのコーチとして就職し、香川県で2年勤務
- 2017年~:ビジネスと人生経験するため退職、1年間無職を経験
- 2018年~:【2社目】ブログ運営やコーチとしての経験を活かし、広報兼スクールコーチとしてBリーグ1部のプロバスケチームへ就職
- 2019年~:【3社目】知人が設立した会社でバスケスクールを0から立ち上げる。マネージャーとしてバスケコートの運営や、プロバスケチームとの交流イベント企画なども経験。←4つの条件達成!
大学卒業後は、1~3年のスパンでライフスタイルが大きく変化する生活でしたが、ずっと目標にしてきた生活を手にすることができました。
目標達成とバーンアウト
ただ、あれだけ達成したいと思っていても、いざ達成してしまうと「あれ、なんかできたみたい」とあっけない感じ。達成した時の喜びは一瞬。
それまで仕事のモチベーションだった「スクール生を◯人にする」「売上を◯円にする」というスモールゴールに、なんとなく身が入らない日々が続きました。
この似たような感覚は前にも一度味わったことがありました。高校3年生のウインターカップが終わって、それまで毎日あった部活がなくなった時です。
試合に出たい。周りよりも上手くなりたい。それだけを考えて練習していた日々がスッと終わった時に、日常にぽっかりと穴が空いた感じがしました。
この2つの経験を通じて分かったのは、「自分は達成するまでの道のりを楽しむのが好き」ということ。
だから、次の大きな目標に向かって挑戦するために、今の生活を捨てる決心をしました。
退職から転職活動開始
コーチを引退して退職を決めた後、しばらくは具体的に何をするかまったく決まりませんでした。
そこで、ずっと興味があったITや事業企画の分野で転職活動を始めることにしました。
転職活動には転職エージェントを利用。転職サイトや転職エージェントを使った一般的な転職活動は初めてだったので、楽しみ半分、緊張半分という気持ちでした。
個人的には、バスケのコーチという職業から他の業界でも通用するビジネススキルを培ってきたと考えていたので、書類審査を通過したり、興味を持って面接してくれたりしたことは嬉しかったです。
転職市場で僕が評価された部分は、以下3つです。
- コーチとして一貫してキャリアップしてきたこと
- 事業企画で培った論理的思考
- コミュニケーション能力
ただやっぱり転職は簡単ではありませんでした。
60社に書類審査を出し、通過したのが5社。そのうち最終面接が受かったのは1社のみです。
最終面接が受かった会社は志望度が低かったため辞退しました。
ボランティアで見えた現実
第一志望に落ちてこれからも転職活動を続けるか検討していた時に、友達にたまたま声をかけられてミニバスのコーチをボランティアですることになりました。
コーチとして再び子どもたちの前に立つことはないと思っていたから、声をかけられた時正直乗り気ではなかったです。
でもやっぱり子どもの前に立てば「自分ならもっと上手くさせてあげられる。楽しませられる。」とスイッチが入ってました。
この時に保護者や地域の人のボランティアで指導や運営をされるミニバスの現状を知りました。
- 指導者がいなくて練習ができない
- 練習しているのに上手くならない
- チームの運営がうまくいかない
今までプロコーチとしてチームの運営から指導までを担ってきたから、「そんな問題コーチが全部解決するでしょ。そのためのプロコーチなんだから。」と思ってましたが、プロコーチがいなかったり、少なかったりする地域は、こういう問題が解決されないままずっと残っています。
その気づきがきっかけとなり、バスケスクール開校を決めました。
バスケスクール開校へ
コーチを辞めて違う業界へ転職する気でいたところから一転、バスケスクールを0からスタートすることにしました。
地元には高校までしかいなかったので、まずは自分のことを知ってもらう必要があります。知ってもらうために、ボランティアのコーチを続けて近隣のチームと交流したり、ワンコインの練習会を開催したりしました。
さらに、バスケに関するコツや情報をインスタのリールで発信するなど、積極的に周囲とのつながりを深める努力をしています。
バスケスクールの名前は「U-WORKOUT」。読み方は「ユーワークアウト」です。
名前の意味は、そのままU-(ユースケの)WORKOUT(練習会)ですが、”U”には、「あなた=ひとりひとり、個人」に合わせた練習をしたいという意味も込めました。
少人数に濃い指導をして、個人スキルの向上をサポートしていきます。
バスケスクールのコンセプト
バスケスクールのコンセプトは、「Work hard, play hard」で「よく学び、よく遊べ」です
練習のゴールは、「子どもたちが楽しみながらバスケを上達し、心身ともに健全成長すること」です。
ありきたりで当たり前のことですが、その当たり前のことが実現されていないと僕は思います。
自分の活動を通じてユーススポーツの問題を解決したいです。
- 教育、トレーニングの知識のない指導者による指導
- 長時間練習による時間の束縛
- 大人のエゴによる子どもの意欲低下
これらの問題は、結果的に子どものスポーツ離れに繋がります。少子化で子どもが少ないのに、子どもがスポーツを楽しめなくてスポーツから離れたら、スポーツ自体が衰退してしまう。
そんな世界は誰も望みません。小学生は楽しみつつ上手くなっていく。そこに教育的な要素を付け加えて、健全な育成をする。
これを実現するにはプロコーチが必要です。
子どものスポーツ指導は誰でもできることではなく、コーチとしてふさわしい人間性も指導に関する知識も必要です。
だからまずは自分がそれを証明するために活動をしてきます。
2つの育成目標
U-WORKOUTには2つの育成目標があります。
バスケの目標「15点取れる能力のある選手」
人間力の目標「思いやり、粘り強さ、勇気がある人」
大切にしてる3つの価値観
練習では3つの価値観を大切にしています。
- 達成
- 学習
- 選択
バスケが上達する過程で必要なのは、一気に頑張る瞬発力でなく、長く頑張り続けられる持久力です。
自分の意志でバスケをやりたい、明日も練習しようと思えることが大切。
少しずつ前に進んでいる感覚(達成)を持ち、同じミスを繰り返さないよう行動(学習)し、自分の意志で決める機会を持つ(選択)と、長く頑張り続けられる持久力を身につきます。
自分自身がそういう価値観で行動してきたことで、バスケが上達したり、プロコーチとして活動したりできました。
価値観はバスケスクールやコーチの色が出る部分がと思うので、僕はこの3つの価値観を基に指導していきます。
練習内容
以下のような特徴がある練習内容を提供します。
①運動能力の向上
- コーディネーショントレーニング: 運動能力の向上に焦点を当てたトレーニングを行い、身体の協調性を高めます。
②競技能力の向上
- スキルトレーニング: ボールを扱うスキルの向上を目指し、様々な練習を通じて技術の習得をサポートします。
③バスケの学習
- 問いかけや振り返り: 考える力を養うための振り返りや問いかけを取り入れ、生徒たちの自己成長を促します。
最後に
U-WORKOUTでは、バスケが上手くなりたい子どもたちのさらなるスキルアップを目指します。
その上で、ユーススポーツの環境の向上に貢献したいです。
現在、指導者がトレーニングや教育についての知識が不足しているケースが多く見られます。これにより、成長に圧力をかけることで成果が得られるという考え方が広まっています。
しかし、私はそれが子どもたちの心身の健全な成長を阻害し、スポーツ離れや問題行動の原因となると考えています。
そのため、バスケスクールを通じて良い刺激を与えるスポーツ環境を増やし、子どもたちの人格形成や社会問題の解決に貢献することが目標です。
バスケを通じて子どもたちにより良い未来を提供するために、さらなる活動の拡大や教育プログラムの充実を図っていく予定です。
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